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筋肉の柔軟性とインナーマッスルの強化

筋肉の柔軟性と強化の関係は、時に相反することがあります。
筋肉を強化するということは、筋繊維を増やして筋肉量をアップさせたり、筋力を強めることです。
以前より重いものを持ったり、長時間持ち続けたりすることができるようになります。
大きなボートを係留する時に、ビニール紐で結んでもすぐ切れてしまいますが、頑丈なロープで結べば繋ぎ止めておけるのと同じです。
ですから、筋肉を強化しておけば、重い荷物を持ったり長時間パソコン作業をしても筋肉を疲労させたり傷めたりしにくくなるので、四十肩予防には重要です。

ところが、筋肉強化をすると筋肉の柔軟性が損なわれてしまうケースもみられるのです。
時に強すぎる筋トレをし過ぎて、動きが鈍くなったり走るスピードが落ちてしまうこともあります。
筋肉は緊張と収縮を繰り返して体を動かしていきます。
その収縮幅が狭くなってしまえば、動かない筋肉となってしまう可能性があります。
そうなると関節可動域も狭くなり、関節可動域が狭くなれば動きは鈍くなってしまうのです。
柔軟性がなくなれば肩こりもしやすくなり、疲れも溜まります。

つまり、筋肉強化と筋肉柔軟性を同時にトレーニングすることが大切です。
筋力トレーニングをする前後にストレッチ運動を取り入れることで、筋肉強化と筋肉柔軟性を両立させることができるのです。

インナーマッスル強化

インナーマッスルとは、体の内側にある筋肉のことで、深層筋とも呼ばれています。
体の表層にある筋肉のことをアウターマッスル、深層にある筋肉のことをインナーマッスルといっています。
重い荷物を持ったり、長時間持久力を発揮したりするのは、主にアウターマッスルが行ないます。
インナーマッスルは、関節の固定を助ける役割があり、腕や脚を回旋させる時にも重要になる筋肉です。

バーベルのような重い荷物を持ち上げるのであれば、ボディビルダーのようなムキムキのアウターマッスルを鍛えることが効果的ですが、同じ姿勢で座り続けるといった力を抜いた時に威力を発揮するインナーマッスルを鍛えておけば、肩こりや四十肩の予防になるのです。

ローテーター・カフのトレーニング

肩のインナーマッスルはローテーター・カフと呼ばれています。
ローテーター・カフには4つの筋肉があります。
棘上筋、棘下筋、小円筋、そして肩甲下筋です。
肩甲骨と上腕筋をつなぐ深層の筋肉です。
軽いダンベルやチューブなど、軽い負荷を使って肩関節の回旋運動を鍛えていきます。
重量挙げ選手が持ち上げるバーベルのような重いものを持ち上げるには、三角筋という筋肉をおもに使いますが、野球でボールを投げたり、バドミントンでラケットを振り抜いたりする回旋運動はおもにこのローテーター・カフを使います。
このローテーター・カフ筋肉が固くなっていると四十肩になりやすいようで、ゴムチューブなどで鍛えることが役立つのです。
ゴムチューブを足で踏んで引っ張りあげる動きを繰り返すと棘上筋のトレーニングになり、ゴムチューブを壁などに引っ掛けて外側に向けて横に引くトレーニングをすると棘下筋や小円筋を強くし、内側に向けて横に引く動きをすると、肩甲下筋を鍛えることができるのです。